川西能勢口の相続・遺言相談室|相続人調査や遺産分割協議書を安価な費用で

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相続人調査

相続人調査とは‥

被相続人の出生から死亡時までの戸籍一式から、故人の両親・配偶者・兄弟姉妹・子等の出生と死亡日、離婚・再婚・養子縁組・認知の有無等から故人の法定相続人を調査するのです。5~6通の戸籍資料集となる事が多いのですが、中には10通以上の束となる場合もあります。
被相続人に離婚歴があれば前婚時に誕生した子の存在や養子、特別養子、認知した子などご家族も知らない相続人に驚かされる場合もあります。
死亡時の戸籍から遡り、該当する役所への請求を繰り返しますが、家督相続時代の明治や大正時代の古い戸籍もあり読み取りに少々骨のおれる作業です。

相続人調査


金融機関や法務局で‥

相続の手続きで大変なのが相続人への名義変更や解約です。

例えば、お父さんが亡くなり、息子さんがお父さん名義の口座を名義人変更又は解約しようと金融機関を訪れたとします。

「これ、先月亡くなった父親の通帳です。名義変更をしたいのですが‥‥」
「はい。ではお時間を頂いて手続きします。まず相続人関係を確認しますので、お亡くなりになった方と全ての相続人さまの戸籍謄本一式と相続人さま全員による遺産分割協議書、そしてそれぞれの印鑑証明書をお預かりします。」

金融機関の窓口ではこんな説明をされ、直ぐに変更や解約は出来ません。
これら準備書類が揃うまで、手続きすら受け付けてもらえません。

「あの~、葬儀費用や家賃等の支払いにお金が必要なのですが?」

こんな言葉と共に運転免許書や自身の戸籍謄本を差し出してもダメなのです。被相続人の預金口座は死後、既に凍結されてしまっているのです。
被相続人が作成した遺言書が無い場合、相続が原因での銀行口座の名義変更や解約、出金には、亡くなった父親の出生から死亡時までの戸籍謄本一式や遺産分割協議書、全相続人の戸籍謄本(抄本)、印鑑証明書が必要となるのです。

故人の口座を名義変更や解約しようとする時、金融機関では預かった戸籍一式と遺産分割協議書から依頼者が間違いなく相続人であること、遺産分割協議書で預貯金の相続が相続人全員により承認されていることを確認するのです。取引銀行が他にもあれば、同じ手続きを各金融機関で数回繰返さなければなりません。また、被相続人名義の家や土地といった不動産があれば変更登記申請時、法務局にも同様の書類一式を提出しなければなりません。

民法改正で凍結口座からお金が引き出せる?

2019年7月から全相続人の同意がなくても一定額の預金が引き出し可能となりました。
上限は150万円ですが、預金高の3分の1について銀行に申請する相続人の法定相続分を掛けた金額までが出金できるようになりました。

例えば、被相続人の定期預金が600万円あるとします。
その法定相続人が母親と妹と自分の合計3名なら4分の1が自分の法定相続分です。
この例では、600万円×3分の1×4分の1=50万円の支払いを受けることができます。残されたご遺族の当面の生活費確保として大変助かるのですが、この手続きにも被相続人の出生から死亡時までの戸籍謄本と相続人全員の戸籍謄本が必要となり銀行での手続きに2週間程かかります。結局この方法では葬儀費用には間に合わないと考えておきましょう。
戸籍謄本一式を用意することは相続人なら出来ます。ですが、身近な人の死亡による多忙な日々の中、大変な時間と労力そして費用が必要です。戸籍資料は10通以上の束となる場合もあります。迅速な手配には専門家のサポートをお勧めします。戸籍による相続人調査は煩わしいですが円滑な相続の準備として欠かせないのです。

法定相続分とは?

民法で定められた相続人の相続割合です。相続人が配偶者だけの場合は全てを相続します。
配偶者と子の場合は配偶者が2分の1、残りの2分の1が子の相続分です。子が複数の場合2分の1を人数で均等に分けるのです。相続人が配偶者と親(故人の父・母)の場合、配偶者が3分の2、親が3分の1となります。更に相続人が配偶者と故人の兄弟姉妹の場合は配偶者が4分の3,兄弟姉妹が均等に4分の1を分けることになります。

(例)相続財産2000万円を法定相続割合で分ける場合
配偶者と子2人 配偶者1000万円 長男500万円 次男500万円
配偶者と故人の親1人(母) 配偶者 約1333万円 親(母)約666万円
配偶者と故人の兄弟姉妹2名 配偶者1500万円 弟250万円 妹250万円